脱税容疑で逮捕された“防衛フィクサー”秋山直紀の“詐欺事件”

 昨年、防衛省事務次官の守屋武昌らを贈収賄容疑で逮捕した東京地検特捜部は、「日米平和・文化交流協会」専務理事の秋山直紀を脱税容疑ですでに逮捕している。問題になった「山田洋行」の他、「三菱重工」、「ロッキード」、「グラマン」など防衛関連企業10社は、秋山が関係する米国法人3社に、4億円あまりのコンサルタント料を支払っていて、支払ったうちの1億数千万円が秋山個人のフトコロに入ったのではないかとの疑惑をもたれている。


昔“仕置人”を欺いたことがあった“防衛フィクサー”の秋山直紀

平成2年に“仕置人”が受け取っていた秋山の名刺

 実は、平成2年8月9日、“仕置人”は、秋山直紀と面識があった。いや、面識があったばかりではなく、サラ金の「レイク」に“乗っ取られる”という中野区にあった「東京ムービー新社」を助けてほしい、ということで赤坂の「なかいずみ」という料亭で面談していた。


当時の秋山の会社の登記簿謄本

 “防衛省疑惑”がマスコミで報じられ、秋山が国会招致で質問に答えている顔をテレビで見て「こいつは見覚えがある」と古い資料を調べたところ、次のような手書きで<通告>という“仕置人”が秋山に出した「内容証明郵便」が出てきた。


 “仕置人”が秋山に出していた「内容証明郵便」



通 告


 前略 ご健勝のことと拝察致します。
 さて、昨年貴兄より依頼のありました株式会社レイクと株式会社東京ムービー新社の紛争についてですが、この件で平成二年八月九日午後七時より、赤坂の料亭「なかいずみ」で会食しました。その際貴兄は「東京ムービー新社が、サラ金のレイクに乗っ取られるので、助けてやってほしい」旨の協力要請が私にありました。この時の出席者は、東京ムービー新社代表取締役(当時)の藤岡豊、総務部長の小野豊治と同社々員でもないのに社長室長の名刺を私に差し出した貴社の松原茂児と貴兄と私の合計五名でした。
 ところが同夜は、「草野氏に協力を依頼するため」と称して貴兄は松原氏を通じて東京ムービーの藤岡氏に持参させた五百万円を、そのまま“横領”しています。藤岡氏は「私は草野先生に渡すためだと松原氏に言われたので、五百万円は草野先生に渡っているものとばかり思っておりました」と言っている以上私が請求したわけでもないのに、嘘を言って五百万円をフトコロに入れたのです。これは即刻藤岡氏に返すべきです。
 また貴兄は、それより以前、東京ムービー新社より一千万円、そしてレイクと東京ムービー新社の民事訴訟事件が和解(貴兄は和解に反対し、刑事訴訟に持ち込むと言っていた)になりそうになるや、和解の為の費用が必要とかで五千万円を東京ムービー新社から受け取っている。この金は、藤岡氏が赤坂に所有していたマンションを売却した代金で、ワラにもすがる思いの状況の時だっただけにその売却代金が藤岡氏の元にあることを知っていた貴兄は、法外な金を、これもまた松原氏に命じて要求したものです。
 貴兄との関係で、よく話の中に出てきた捜査当局者、大物国会議員、元警視総監、そしてヤクザなどの名は、よく詐欺話や利権話に登場する人たちです。そうした話の中に出てきた金丸信の関係者と言われる浅草の森平舞台機構の長田女史を貴兄は“親分的存在”といっているが、こうした“親分”に、ウラの商売のセコイ根性を養成されたのですか。しかし世の中は、そんなに甘くはありません。
 いいですか、藤岡氏が会社をレイクに引き渡したのは自業自得の部分もあるでしょうが赤坂のマンションを売却したことによって課せられる税金も払えず、困窮しているのです。しかし貴兄は我が世の春を歌い、高級外車を乗りまわし、六本木などに出没していると聞く。
 ともあれ、株式会社国際外交研究所の役員諸氏は、精神的貧困の貴兄を代表取締役に就かせていることは不幸以外の何ものでもないのです。特に評論家の加瀬英明氏の他、内山、藤岡、渡辺、野田、森氏らが、貴兄のこれらの行為を知ったら嘆くことでしょう。いずれ忠告しなければならない時がくるでしょうし、ジャーナリズムによって制裁が加えられることになるかも知れません。
 したがって貴兄に言い分があるならば、本状到達後、一週間以内に文書で反論してください。

以 上

 平成三年二月二十五日

東京都千代田区麹町一丁目六番九号DIKビル八〇五号
株式会社 新政経情報センター
草野 洋

東京都千代田区平河町二丁目十六番五号六〇五号
株式会社 国際外交研究所
秋山直紀殿


 つまり秋山は“仕置人”の名を利用して、500万円を搾取し、他に6000万円もの金を窮状にあえいでいた「東京ムービー新社」社長から取っていながら、「東京ムービー新社」は「レイク」に“乗っ取られてしまった”のだった。
「レイク」は、「ほのぼのレイク」のキャッチフレーズで“原始家族”のアニメを起用していた。そして、「ほのぼのローンのレイク」と新キャラクターで業績をのばした。

 このころから「レイク」社長の浜田武男は「東京ムービー新社」に資金を提供し、“乗っ取り”をかけていた。この“乗っ取り”を阻止するため、「東京ムービー新社」に相談された秋山が“仕置人”の名を利用して“詐欺”を行ったものである、と断定しておく。




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